今井城 (今井砦)
- 2013/09/21
- 23:12
今井城(今井砦)
場所 : 神奈川県横浜市保土ヶ谷区今井町
築城年 : 室町時代初期
築城主 : 不明
今井城址碑

今井城址は、室町時代初期に築城された典型的な山城で、現在にその遺構を伝えている。
城は標高八十七メートルの尾根上に構築され南北約三百メートル東西約二百メートルの規模を示し、中腹には曲輪、南には空堀をはさんで守護神と伝承される城山稲荷が鎮座する。
昭和三十年十月七日、この境内から常滑大甕に入った約百貫の古銭が発見されたが、この城が誰の手によって営まれ、誰が城主であったかを語る資料はないものの、現存する遺構、遺物からして市内を代表する中世の城であることはいうまでもない。 (城址碑説明文)
城山稲荷

堀切

どう見ても、当時の形を留めていない。
写真手前にが資材置き場になっていて、そこからアスファルトで舗装されている(汗)
まぁ、堀切“跡”ではあると思う。
曲輪跡



城山稲荷の周囲や堀切跡の北側に幾つか曲輪らしき地形が見られる。
が、削平も甘く土塁等の痕跡も見られない。
自然の地形っぽい気も…(汗)
城址を下から見上げる

東西に高さ約20mの急峻な崖があり自然の要害となっている。
立派な説明文と城址碑とは裏腹に遺構はそんなにインパクトのあるものではなかった(汗)
インパクトがあったのはハンパない蚊の多さ。
約30分の間に

その前に、クルマで近くまで来たが駐車スペースが全くない。
コインパーキングやスーパーの類が全くない住宅地。
周囲をグルグル回って山頂にある今井の丘公園の脇に駐車させてもらった。
城址入口は『金剛寺バス停』付近という事だったが、ナカナカ見付けられなかった。
ようやく見付けたが、入口は草木が生い茂っていてかき分けて行かないとダメなようなトコロだった。

一歩中に踏み入れると草木と蜘の巣がかなりあり、行く手を阻まれた。
少し進むと城山稲荷の鳥居が先日の台風で倒れ崩れかけていた。
現地のオジサンに聞いた話なので間違いない。

>南北約三百メートル東西約二百メートルの規模
説明文に書いてあったが、どう考えても今の状況からはそんなに大きな城址を想像出来ない。
まして、住宅開発によってその殆どが消えているのでこの説明文自体の信憑性から疑問になってしまう(大汗)
一説には、平安末期の武将である木曽義仲の乳母子であった今井四郎兼平という人物がこの場所に館を構えたと言われている。
現地からは『嘉元二年(1304)五月』と書かれた板碑も出土している。
かなり古い年代から何らかの拠点であった事は伺える。
また、境内から出土した古銭(永楽銭)は室町~戦国期に流通した通貨であり戦国期にも城砦として利用されていた可能性もある。
いづれにしても遺構から推察するに城郭としての機能は低いと思われ、近くを走る鎌倉街道(鎌倉古道)の監視等の役割を果たしていた可能性の方が高いような気がする。
スポンサーサイト
- テーマ:趣味と日記
- ジャンル:趣味・実用
- カテゴリ:城・城址・館・陣屋
- CM:0
- TB:0